虹/二宮和也 歌唱考察メモ
嵐のニノのソロ曲 虹について、久しぶりに聴いたらすごくこだわって歌ってるんだなーと気付いたのでメモしました!
◎歌詞全体
歌詞に句点が多い。
→語りかけではなく、日記風?←→「ねえほら見てみて影が重なった...」は現在
映像を言語化(主観)?した曲?
◎全体のダイナミクス
〇移り変わり
特に1A~サビへのテンション推移がなめらかですごい!
なんとなく歌っているとサビのボルテージがあがらずしっとりしたまま終わってしまいそうな
音域の変化(メロからサビの幅は一オクターブ半ほど)
→サビでこれくらい出したい!というところから逆算してあげていっている?
1A前半 10~15
1A後半 15~25
1B 30~50
サビ 50~70~50
◎歌い方
〇発音
全体的に日本語がきれい(=子音がクリア・母音もaiueoはっきり発音している)
接続の「が」も、鼻濁音とまでは行かないかもしれないが、丸めになっている
→一部分だけ強く「が」が発声されている。・・・2サビ「この時間が空間が」
このフレーズの全体像:「優しく笑うきみが この時間が 空間が」
主語を重ねていくため、朗読などでも自然と強くなっていく部分。
メロディがそもそも盛り上がっていくフレーズなので強くなるところではあるが、
この音作り+文章に合わせて歌い方も鼻濁音を完全無視し曲を通して一番力強く歌っている部分。
明らかに意図的!
〇発声
Aは息混じり、Bからは語尾のみ息多めが多め。
サビがすごい
サビの最高音は裏声っぽい息多め→そのフレーズ内では地声に戻さず、息多めのまま終着
サビのフレーズ:①大きい山 ②小さめの山 の繰り返し
①の登りが地声、山頂で裏声になってその後下りも裏声のまま。
②はすべて地声
最後の①の後、優しいまま行くことできれいに着地
→「影が重なった」の最後のた がとても優しい!(しゃくりなし)
盛り上がっているサビでも息の使い方が巧みなのが顕著!
2サビとラスサビにこだわりの歌い方
2サビ「一番大事なものだよ。」の「だよ」つつみこむ温かさ
→前述した一番強く歌われている「時間が空間が」に対応するフレーズで、コントラストにより特に際立つようになっている。
ラスサビ「好きだよ。一言よ?」
→この直前にしゃくらない工夫(後述)も入れており、特別意識しているフレーズだと考えられる。
〇しゃくり
ニノの歌唱について、しゃくる印象有り。
この曲についてもしゃくっている箇所は少なくない、だからこそしゃくらないところが際立って聞こえる
しゃくらない箇所
・Aメロの語尾
・サビの①大きい山の登り※サビおわりの1つ分はしゃくり、おそらくまとめにかかるため
・ラスサビ「何で言えないのかな?」の「な」
他同じフレーズではずっとしゃくっているのに、ここだけしゃくらない。
しゃくらない箇所しゃくってみた
・Aメロ語尾 → 語りかけてる感になる(特に1A「隠すでしょ。」「待ってみるわ。」が責めている感じに聞こえる)
・サビの①大きい山の登り → このフレーズが繰り返し出てくるため、くどく感じる。
・ラスサビ「何で言えないのかな?」 →1A同様、責めているように聞こえる。
◎その他
〇息多めの部分について
サビ等、他の声量が大きいところの息多め部分について、レベルが一致しているので温かみを自然に受け取れる。
→マイキングかミックスかで調整されている。個人的にマイキングかな?と思う
〇意図的なビブラートがない
日本語の使い方からして、素直さを重視しているから使っていない?
こまかくふるえる部分はあるが、自然さが増す効果◎